株式会社リベルタス・コンサルティング

ひとつ上のリサーチ(その1):「リサーチ」をマネジメントする

新しい「発見」を生み出すためのリサーチ

リサーチ(調査)の目的は何でしょう。それは、混沌としたこの世界から新しい何かを『発見』することにあります。『発見』の内容は、顧客ニーズや地域における問題の原因、地域レベルで眠る技術シーズなど様々ですが、いずれにおいても新しい発見がなされなければ、リサーチを行う意味はないといっていいでしょう。

ですが、やみくもにデータを操作したり、アンケートやインタビューなどを実施しても『発見』はできません。『発見』を導くためには、適切なリサーチ技術と技術を使いこなすだけのノウハウが必要となります。

リベルタス・コンサルティングでは、常に「新しい価値を生み出し」かつ「高品質」な『ひとつ上のレベルのリサーチ・サービス』をご提供しています。そこで、本レポートでは、弊社がこれまでの豊富なリサーチ経験から培った『ひとつ上のレベルのリサーチ』を行うためのノウハウを、今回から数回にわたりご紹介したいと思います。

ニーズの高まる大規模調査

最近では、大規模な人数と資源、費用が投入されるリサーチも少なくありません。例えば、リサーチやマーケティングの世界において「生の声」に対するニーズが高まっており、大規模の人数を対象とするインタビュー調査も行われるようになりました。今までは大規模調査といえばアンケートが中心でしたが、数十件、時には数百件といった、これまでには考えられなかったような大規模な人数を対象にするインタビュー調査も存在します。また、1つのフィールドを対象に、様々な調査を複合させて実施することも昨今では珍しくありません。このような大規模調査の実施に伴い、リサーチにおけるマネジメントの重要性も、今後ますます高まっていくでしょう。

リサーチに関する個々の技術については次回以降のテーマとし、今回は、(特に大規模調査において)どのようにリサーチを行えば『発見』を生み出すことができるのか、その基本となる「リサーチ」をマネジメントするポイントを紹介します。

リサーチにおける3つのマネジメント・ポイント

リサーチを計画し、実際にマネジメントする際には、特に下記の3つに気をつける必要があります。

(1)目的のマネジメント

まずは、リサーチの目的を明確にしましょう。「知りたい事は何か」を明確にし、「現在わかっている事はどんな事か」「あと何を明らかにすればいいのか」を見極めます。これにより「どのような手法で、どのくらいの規模のリサーチが必要になるのか」の計画を立てることができ、冒頭で述べたようなやみくもなリサーチの実施を防ぐことができます。

さらに、リサーチに関わる主体間での目的の共有化も重要です。事前にリサーチから得られるアウトプットのイメージを共有化しておきましょう。

(2)工程のマネジメント

次に、リサーチを進めていく上でのマネジメントポイントを説明します。リサーチの実行段階では、1)計画に対する進捗管理、2)計画の修正に関する管理、3)予測していない事項への対応管理、の3つが重要になります。

特に、2)、3)については見過ごされがちなのですが、特に、これまで世の中になかったような新しいテーマのリサーチを行う際には、計画の修正や、予測していなかった事態の発生はつきものです。重要なのは、計画の修正や予測していなかった事態が発生した際に、どのように対応するかを予め決めておくことです。

(3)リスクのマネジメント

どのようなリサーチにおいても事故(リスク)は、発生する可能性を秘めています。そのため、リスクが顕在化した場合にその都度対応するだけなく、未然に問題を防ぐアプローチや仕組みが重要となります。リスク要因をあらかじめ抽出し、そのリスクに対する予防と、そのリスクが発生した場合にどのようにするかを決めておく必要があります。

リベルタス・コンサルティングでは、大規模調査であっても、蓄積されたリサーチ・マネジメント・ノウハウを用いて『ひとつ上のレベルのリサーチ・サービス』をご提供いたします。本テーマに関連して、ご質問やご相談などありましたら、お気軽にご相談下さい。

【本件に関するお問合せ先】
株式会社リベルタス・コンサルティング
シニアコンサルタント 八田 誠 (はった・まこと)
E-mail: hatta@libertas.co.jp
Tel: 03-3511-2161
※ なお、大規模なリサーチに対するマネジメント手法について、2006年6月22日に、東京大学 社会科学研究所『希望学プロジェクト:釜石調査準備セミナー』にて「大規模調査のマネジメント」をご紹介させていただきました。このセミナーでは、大規模な人数でインタビューなどの調査を行う際のマネジメント方法、気をつけるべきポイントを紹介しています。
2006年8月2日
八田 誠(はった・まこと)
※本稿は執筆者の個人的見解であり、弊社の公式見解を示すものではありません。
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